飛鳥山動物病院 徒然日記

飛鳥山動物病院のスタッフブログです!

狂犬病ワクチンは不要?必要?(セミナー参加報告)

東京都獣医師会が主催する学術セミナーに参加いたしました。

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演題:「死の病、狂犬病 準備策は万全ですか?」

講師:佐藤 克 先生(東京都獣医師会感染症セクション長)

 

狂犬病は、発症すると、犬も人もほぼ100%死に至る病気です。

 

 

しかし日本では1957年を最後に、狂犬病感染は報告されておらず

狂犬病ウイルスは日本から廃絶された」とも言われています。

 

だから、犬への狂犬病予防はもう必要ないのでは?

そうお考えの方もいるそうです。

 

 

そんな中、ある日突然TVでこんな報道がされたら、どう思われますか?

 

「実は国内で狂犬病は根絶されていませんでした!!」

 

まさかー!嘘でしょ?と、驚きますよね。

でもこれ、空想の話ではないんです。

2013年 台湾で実際に起こったことです。

 

台湾では52年間、狂犬病は報告されていなかったため、

「国内から根絶した」と思われていました。

しかし、実は狂犬病ウイルスは根絶しておらず、

野生のイタチアナグマ群の中で、密かに感染・存続し続けていたのです。

そして、ついに人間への暴露が再び発生してしまいました。

(幸い、この方は発症前の緊急対処により、助かったそうです)

 

「いつまた狂犬病が、日本でも発生するかはわからない」

「もし国内発生すれば、人も犬も命の恐怖に怯えることになる」

これが、狂犬病の現状なんです。

 

今回のセミナーでは、実際に狂犬病発症した方の動画も紹介されました。

感染し、その命を落とすまでの闘病記録。70年前の映像データです。

なんと感染した方は、4歳の男の子

私の息子と、同年代の子供が、進行する病に激しく苦しむ姿が忘れられません…

あんな悲しいこと、どうかもう二度と起きませんように…

 

今回学ばせていただいた内容を、明日からの診療に役立てていきたいと思います。

獣医師 川口

 

 

追記

狂犬病予防接種は、いかなるわんちゃんにも接種が義務付けられておりますが、

中には、体調的に接種の負担が大きい子もいるため、

どのタイミングで、どのように予防接種をすべきか?せざるべきか?

獣医師による繊細な判断が必要なケースもあります。

どのように狂犬病予防をすべきなのか?本投稿のみでご判断されずに、

当院獣医師、またはかかりつけの先生にご相談されるようお願いいたします。