飛鳥山動物病院 徒然日記

飛鳥山動物病院のスタッフブログです!

狂犬病ワクチンは不要?必要? 2018.8/9 加筆訂正

注意:このブログ投稿は18年8/9に加筆訂正しました

 

2018年2月4日、東京都獣医師会主催のセミナーに参加いたしました。

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演題:「死の病、狂犬病 準備策は万全ですか?」

講師:佐藤 克 先生(東京都獣医師会感染症セクション長)

 

狂犬病は、発症すると、犬も人もほぼ100%死に至る病気です。

しかし、日本では1957年を最後に狂犬病感染は報告されておらず

狂犬病ウイルスは日本から廃絶した」との報告がされました。

 

ただし、海外には未だ狂犬病は存在し続けており、

「いつか狂犬病が、再び日本でも発生する可能性がある」とも言われています。

 

そこで、先日、私は本ブログで

「いつ再び、日本で大流行するかもわかりません!

 予防していないと危ないです!できる限り予防しましょう!」

という趣旨をお伝えしていました。

 

ただ一方、このような報告もあるようです

 

「現在のところ、日本で狂犬病大流行のリスクはかなり低い

 ただ、感染している犬をどう扱うか(外に放たないなど)の管理法について

 飼い主の皆さんがしっかり把握している必要があるでしょう」

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29781416

 

では、どうしたらいいのでしょうか?

 

現在、狂犬病予防法により

いかなる犬も毎年1回、狂犬病を接種することが義務付けられています

元気で健康な子は、どうか積極的に狂犬病予防を行ってください

 

ただし、中には体調的に接種の負担が大きい子もいます

どのタイミングで、どのように予防接種をすべきか?せざるべきか?

獣医師による繊細な判断が必要なケースもあります

 

体調がすぐれなかったり、闘病中だったり…

狂犬病ワクチンを摂取することで、

わんちゃんの生活の質を著しく乱す可能性がある場合は

自治体の判断で「狂犬病を今年は猶予にしましょう」と

対応してくれることもあります

 

私の経験談ですが、

どのような病気だと猶予されるのか?

その場合、どのように手続きするのか?

獣医師の診断書が必要なのか?…などなど、

 すべて、自治体と担当者の方のご判断ごとに様々です

 

我が子に、狂犬病予防は猶予したほうがいいのか?

そこはご自身で判断されず、かかりつけの先生にご相談してください

 

本件について、お悩みご不安ありましたら、お気軽に当院までご相談くださいね

 

飛鳥山動物病院 獣医師 川口