北区・豊島区の犬猫同行避難について(2018.9/7)
この度の台風被害・北海道地震被害にあわれた方々に、
心よりお悔やみとお見舞い申し上げます。
東日本大震災での悲しい事例から
「災害時はわんちゃんねこちゃん同行避難!」
これが、一般認知されるようになりました。
では、どこに・どのように、同行避難すればいいのでしょうか?
北区・豊島区の防災担当課の方に質問しました。
<震災が起きたら…>
まず避難!
ただし、避難にも「1次避難・2次避難・自宅避難」の3段階があります
詳しくは外部リンクをご確認ください
一次避難
いままさに迫る危機(火災・水害・家屋倒壊など)から
1秒でも早く逃げる緊急避難のことです。
荷物は最小限、とにかく移動・避難して命を守ります。
この際いっしょに犬・猫も連れて出ることを「同行避難」と言います。
一次避難で逃げる場所は「避難場所」です。
「避難所」ではありません。
避難場所:大きな公園や広場など、火事や建物倒壊の恐れがない広い場所
当院最寄りの避難場所
避難所 :被災で自宅では暮らせない人が仮生活を送る場所
災害本部や医療ブース・炊き出し場なども設置されます
お住いの近隣の小・中学校が該当します
当院最寄りの避難所は飛鳥中学校です
なお、北区民が豊島区の避難場所を使用したり、
豊島区民が北区避難所に移動することは問題ないようです。
二次避難
一次避難で安全が確保された後、
自宅での生活が可能になるまで、居住するための避難です。
二次避難での生活場所が「避難所」です。
最寄りの小中学校であることが多いです
避難所の居住スペースには、犬猫は入れてもらえません。
北区も豊島区も同様の返答でした。
避難所とは別場所に係留(ひもでつなぐ)かケージにいれて管理します
それが避難所周囲のどこになるかは、避難所本部が臨機判断されます
過去の事例では、屋外(雨はしのげるようになっている)だった自治体もあるようです
なお、どの避難所も「犬猫用の水・フード・トイレ用品」備蓄はありません
排泄物を捨てる場所も、被災直後は整備されていません
また(当然ですが)避難所の犬猫管理は飼い主自身が行います
これらの条件から、犬猫を連れた二次避難はかなり厳しい環境となり
早々に自宅避難へ移ったり、
自身が所有する車内やテント内で犬猫を管理することが多いようです。
自宅避難
自宅での安全が最低限確保されたら、在宅避難に移ります。
プライベートが守られ、犬猫の管理もしやすくなるメリットがあります。
避難所で配布される水や物資は、自宅避難をしていても、
支給時に避難所へ受け取りに行くこともできるようです。
犬・猫と避難する場合は、安全面での事情が許せば
できる限り早期に在宅避難へ戻れるように準備するといいかもしれません。
<今からできる防災準備>
① 自宅周辺の避難場所と避難所を確認しておきましょう
参考資料:NTT防災MAP 北区2018より
② 一次避難で犬猫と逃げられる準備をしましょう
(すぐに取り出せる場所に猫用キャリーを用意する、
犬のお散歩グッズはカバンにいれて、すぐ持ち出せるようにしておく…など)
③ 避難所(犬猫の係留場)で犬猫が過ごすイメージをして練習しましょう
犬:リード係留でおとなしく待てるようにトレーニング
猫:キャリーボックス内でも飲食ができるよう、時折キャリーに入れて慣らす
猫がゆったり入れるサイズのキャリーを用意する
猫にもリードをなれさせる…など
④ 自宅に犬猫用の備蓄をしましょう
フード・水・器・排泄物処理グッズ…最低1週間分の確保を
災害はいつも突然発生します。
備えて、何も起こらないことが一番ですが、
どうか災害時に悲しい思いをする方がすこしでも減ることを願います。
飛鳥山動物病院 川口
注意:当該ブログの記載内容と、実際の行政対応・自治体の見解が異なることもあります。必ずご自身で再度情報確認をされるよう、お願いいたします。