飛鳥山動物病院 徒然日記

飛鳥山動物病院のスタッフブログです!

【文献紹介】熱中症にご注意を!

4月下旬から、突然の真夏日が続いております。皆様、いかがお過ごしですか?

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暑くなると警戒していただきたい「熱中症」について、ご紹介します。

 

熱中症は、体内にたまった熱がうまく発散されないと発生します。

暑い場所にずっといたり、暑いなかでの激しい運動はアブナイです。

熱中症になると、体温調節がうまく働かずに、

体温はどんどん上昇、41℃を超えてしまうこともあります!

(犬の平熱はおよそ38℃から39℃程度です。)


以下のようなケースでは、熱中症リスクが高まります。要注意です!

 高温多湿な場所にずっといる、暑いときに激しい運動をする、

 太っている、体格が大きい(15kg以上の大型犬)、

 熱中症になりやすい犬種である (ラブラドールレトリーバー・短頭種が代表です)、

 喉が細くなる・息がつまる病気を持っている、ケイレン発作が続いている

 

熱中症は、重症化すると命に関わります!

すぐに適切な救急治療が施されたとしても、

残念ながら約50%は命が救えなかった…という報告もあります。

暑い日に、急にぐったりして、意識がもうろうとして、呼吸が荒い…

そんな時は、すぐに動物病院にご相談してくださいね。

 

参考文献

 Bruchim Y, et al.
"Pathophysiology of heatstroke in dogs - revisited."
Temperature (Austin). 2017 Oct 9;4(4):356-370
PMID: 29435477
原文タイトル:犬の熱中症について(病態生理に関する再考)

<文献を原文で読みたい方>

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29435477

<文献を翻訳で読みたい方>

http://blog.livedoor.jp/asukayamaah/archives/8726836.html