細胞診断セミナー(セミナー参加報告)
先日、世田谷で開催された細胞診断セミナーに参加いたしました。
講師:難波 裕之 先生 (難波動物病理検査ラボ)
テーマ:基礎からわかる細胞診断
添付画像は当院の獣医が昔撮影した細胞写真ですので、ご注意ください。
難波ラボさんが撮影してくださる細胞はもっともっと綺麗です!
細胞診という検査をご存知ですか?
注射針などで採取した病変部の細胞を、顕微鏡で観察する検査です。
主に体表や体内のできもの(新生物)の病因推定のために実施されます。
できものは腫瘍なのか?
腫瘍ならば、良性なのか悪性なのか?
どのような種類の腫瘍なのか?などを、ある程度推理することができます。
細胞というのは、顕微鏡で観察すると目玉焼きのような形をしています。
写真の黄身の部分を「核」、
白身の部分を「細胞質」と呼びます。
採取された核(黄身)はどんな形状をしているのか?
細胞質(白身)にはどんな特徴があるのか?
また、複数観察された細胞(目玉焼き)は不揃いかどうか?
などなどを比較して、情報を集める検査が「細胞診」です。
どのような情報が得られたら、悪性腫瘍なのか?
どのような特徴が集まったら、特定の腫瘍だと言えるのか?
私たちのような開業獣医師では判断が難しいことも多いため
外部の細胞診断スペシャリストに検査依頼し、
診断をしていただくことも多々あります。
今回ご講演いただいた難波先生は、細胞診断の専門家でいらっしゃいます。
先生からは、細胞採取時のコツや、検体を送付する時の注意点、
細胞を観察する際のポイントなど、詳細にご紹介いただきました。
明日以降の診療に役立てていきたいと思います。
獣医師 川口